会長あいさつ

獣医師の卒後教育と疾病統計の継続を!

 

小動物の臨床の現場において、「最近この病気が多く見られるようになった」「そういえば、あの病気は全く見ないな」などと、何気なく感じることは意外に多いのではないでしょうか。しかしながら日本の小動物臨床において純粋な疾病統計は行われていません。

当研究会では、多摩研より受け継ぎ少しずつ続けてまいりました多摩研式疾病統計を、現実的でさらに身近なものとして発展すべく再スタートの準備を進めております。

これが実現するならば、一臨床家が日常の診察で漠然と感じていた疾病発生の動向は数字として掌握され、さらに製薬メーカーや検査関連での連携が加味されれば、今までにない形での獣医学の発展に寄与するものと確信しております。

また、2012年より開始した学術講習会では、「Basic & Inovation」をモットーに掲げ、獣医臨床の基礎の再確認と最新の知識や技術の習得に向け、各分野で活躍する著名な講師をお呼びし、2か月に1度(奇数月)の定期開催をしております。開業医、勤務医、学生またはAHTであっても、向上心に溢れる方であれば広く門戸を開けて、共に成長する場として行きたいと願うところでございます。

この講習会と疾病統計の両輪を基礎にし、さらなる発展を目指していきたいと存じます。その思いに賛同いただける多くの方々の参加と、ご指導並びにご支援をお願い申し上げます。

 

米澤会長

会長 米澤 覚